Weekly Yoshinari

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『Smash』を語りたい

今回も、自分の好きな海外ドラマをまとめてみたいと思います。

取り上げるのは、2012年(約10年前だなんて!)にアメリカで放送された『Smash』です。

 

ミュージカルドラマである本作。放送された当時は話題になったようですが、現在はあまり有名ではないのかもしれません。私がオンライン英会話で「Smashが好き」という話をしても、初めて聞いたと返されることの方が多いです。

しかし、最近ようやくAmazon Primeの見放題対象作品になりました。これを機会に、多くの人がSmashのファンになることを願っています。

 

まずは基本データとあらすじです。

先述したように、2012年にシーズン1が放送された本作品は、最初こそ視聴率が好調であったものの、2013年から放送されたシーズン2の視聴率は思わしくなかったため、シーズン2をもって打ち切りになりました。

 

舞台はニューヨーク・ブロードウェイ。マリリン・モンローを題材にしたミュージカル「ボムシェル」の製作における人間模様が描かれています。マリリン・モンロー役を射止めるための駆け引き、親子の葛藤、夫婦の諍い……等々、ミュージカルを製作する裏話だけではなく舞台に関わる製作者の日常生活を軸として話が展開していきます。

ミュージカルを題材にしたドラマ、もしくはミュージカル映画は一定のファン層がつくものと思いますが、本作品は舞台の外の人間関係もしっかり描かれているので、そのようなミュージカル映画ファン以外も楽しめることと思います。さらに、「Smash」の役者は実際にブロードウェイで活躍されている方々。圧倒的な歌唱力でオリジナル曲もカバー曲も歌い上げるので、ミュージカル好きな方も大満足できるはずです。

 

第一話から最終話に至るまで、視聴者がハラハラしながら見守る要素は、言わずもがな「マリリン・モンローは誰が演じるのか?」ということ。

候補となっている本ドラマの主役はこの2人です。実際に「Smash」制作陣の中では、この2人のどちらを本ドラマで起用するかについて意見が割れた、という話をどこかで読みましたが、確かに両者とも甲乙つけがたく、好みが分かれそう。

 

〇カレン・カートライト(演:キャサリンマクフィー)

アイオワ州出身の新人女優。ウェイトレスとして働く合間に、舞台女優の夢を追いかけてオーディションに参加。純情な性格で、誰に対しても優しい。

演じるキャサリンマクフィーは、アメリカの有名なオーディション番組である「アメリカン・アイドル」出身。実際に歌手として活躍しています。

 

アイヴィー・リン(演:メ―ガン・ヒルティ)

大女優を母親に持つ中堅女優。キャリアは長いが役に恵まれず、「ボムシェル」の作曲家であり彼女の友人でもあるトムが携わる舞台のアンサンブルとして働く。

演じるメ―ガン・ヒルティは、日本でも有名なミュージカル「ウィキッド」にて、主役の一人であるグリンダを演じているミュージカル女優。

 

2人はどちらも歌唱力が高いのですが、女優2人のバックグラウンドからも分かるように、表現方法がまったく違います。

Don't Forget Me - Katharine McPhee - YouTube

Don't Forget Me (Ivy Lynn solo version) - SMASH - YouTube

上記動画は同じ曲を歌ったもので、1番目がキャサリンマクフィー版で2番目がメ―ガン・ヒルティ版。どちらが好きかという話題だけで、Smashファンと一時間は語れるかもしれません。

個人的には性格面ではカレンが好きなので、マリリン役にも彼女を推したいけれども、歌い方はアイヴィーの方が好きなので……アイヴィー推しかなあ。

 

それでは、以下おすすめポイントです。

①豪華な制作陣

このドラマの製作総指揮を務めるのは、スティーヴン・スピルバーグ!!(蛇足ですが、軍事史オタクの私は「シンドラーのリスト」がお気に入りです。)面白くないわけがない!!

さらに、制作陣には有名なミュージカル映画である「シカゴ」や「ヘアスプレー」の制作陣が参加しているそう。海外ドラマを見るたびに思いますが、ドラマなのに制作費や制作陣が映画レベルですよね。

 

マリリン・モンローをめぐる争い

前述したように、異なるバックグラウンドの女優をキャスティングしてあり、どちらがマリリン・モンロー役にふさわしいかは視聴者側も意見が割れそうです。

最後までどちらが演じるかは分からないので、他の伏線に興味がなかったとしても、このオーディション結果だけで楽しめるかもしれません。

 

③音楽がすごい

これに尽きます。素晴らしい役者、素晴らしい音楽。これ以上、何も求めるものはありません。と言うか、これを書きたいがために、このドラマを選んだ。

本作の主題曲的扱いにもなっている「Let me be your star」はトニー賞にもノミネートされており、その音楽性が評価されています。その他の曲も名曲ぞろいです。日本のAmazon Musicでは一部の曲しか配信されていないのが残念で堪りません。

こんなランキング動画も公表されています。

Top 10 Best Songs from Smash - YouTube

私の好きな曲がほとんどランクインしています。順位にも納得です。

 

私が好きな曲はこちらです。

・Let me be your star

辛いことがあった時にいつも聞いている曲。家の中でもよく歌っているので、近所の人は迷惑していることと思います。

若かりし日のマリリン・モンローの、夢を掴みたいという願いと同時に、主役2人の自分こそがマリリン・モンロー役に相応しいという思いをぶつけている曲です。

 

・The 20th Century Fox Mambo

単純にリズムが好きな曲。主役2人の歌い方がまったく違い(特に「マンボー」の部分)、聴き比べるのが面白い曲でもあります。CDに収録されているのはキャサリンマクフィー版のみです。

 

・Let's Be Bad

「悪いことしましょ」という歌詞名も、メーガン・ヒルティ演じるアイビー版のマリリン・モンローも、1950年代風のリズムも、全てが最高な曲。この曲には、キャサリンマクフィー版がありません。確かに、キャサリンマクフィーには似合わない曲かも……。

お気に入りのこの曲。私は仕事で落ち込んだ日の帰り道と翌朝の出勤中に聴きます。つまり、ほぼ毎日、聞いています(笑)

特に「Say, 'bye-bye, propriety! No Polite society. Give me notriety! 」の部分と「You won't offer opposition! Let's prohibit prohibition!」の部分が好き。

苛立った日は、マスクの中でいつも「Let's prohibit prohibition」と唱えています。ヤバいやつです。

 

・A Thousand and One Nights

残念ながら、日本のCDには収録されていないのですが、ぜひYouTubeで映像を見てほしい。ボリウッド映画かと思うくらい豪華でカラフルな色彩に満ちています。実際に、ボリウッド映画のミュージカルパートから着想を得ているのだと思います。

 

History is made at night

マリリン・モンロージョー・ディマジオが歌う曲。ゆったりとした曲調が、タイトルによく合っています。タイトルが秀逸。この歌詞名で愛を歌うんだから、好きにならないはずがない。

 

・Broadway, Here I come

シーズン2の曲。サビの部分が好き。後半にかけての盛り上がりも好き。仕事を辞めそうな自分を何度も助けてくれた曲です。

 

最大のオススメポイントは音楽かとは思いますが、洋楽やミュージカルに興味がない方もぜひ一度、視聴してみて下さい。